これまでの活動一覧2013:Meets 福しま

4~7月分活動報告

2013年4月13日(土)ふくしまインドアパーク南相馬園

参加者:園児6名

放射能の影響で外で遊べない子どもたちのためにとNPO法人フローレンスが2012年夏開設した福島インドアパーク南相馬園にて、運動不足になりがちな子どもたちが屋内でも楽しく体を動かせるプログラム・ロディヨガを実施しました。

ふくしまインドアパーク南相馬園ふくしまインドアパーク南相馬園

最初はロディに乗って勝手に遊びたがった子どもたちも徐々に先生の言うことを聞き、ロディヨガがスタート。決して広いとは言えない園内にて体をひねったり伸ばしたりしていました。 続いてロディを5~8体並べて、それらをジャンプするというプログラムを実施しました。

ふくしまインドアパーク南相馬園

膝を使って思いっきりジャンプする子ども達。終わったらまた後ろに並んでは飛び、並んでは飛びを「よく飽きないな」と思うほど繰り返していました。もっと高く飛んでみたい子は先生とお母さんの手を借りてジャンプ。子どもたちは非常にクリエイティブで、いつの間にか2個飛び、3個飛び、後向きに飛ぶなど新しい遊びを開発していました。最後には遠巻きに見守っていたお母さんたちもロディヨガに参加し、親子一緒に体を動かす素敵な時間を作ることができました。

2013年4月27日(土)食堂つきとおひさま(喜多方市)

Meets Kitchen プロジェクト
参加者:10名

会津地区で体に優しい食事を提供する「食堂つきとおひさま」にて、ハグモミワークショップを開催。
2人一組になり、カラダとココロをほぐすプログラムを実施し、
「食堂つきとおひさま」がこの日のために用意してくださったランチをみんなでいただきました。

食堂つきとおひさま食堂つきとおひさま

地元の方はもちろん、県内各地から2、30代の方が参加し、
それぞれの地域の情報を共有する場にもなりました。

食堂つきとおひさま

ご参加いただいた方々からは
・普段いたわる事の少ない自分の体を見つめ直すことができた
・イベントがあると県内の線量の低いところへ来るきっかけになるのでよかった
などの感想をいただき、ご満足いただける内容となりました。

2013年5月28日(火)南相馬市立鹿島幼稚園

参加者:園児109名

南相馬市の北部、福島第一原子力発電所から約40㎞の地点にある鹿島幼稚園にてロディヨガを実施しました。鹿島幼稚園では避難区域であった20㎞圏、30㎞圏の子どもたちも通うようになり、震災前よりも児童数は増えています。

南相馬市立鹿島幼稚園南相馬市立鹿島幼稚園

今回は年長(5歳)・年中(4歳)組が20分、年少(3歳)組が15分のプログラムを5組に分かれて実施しました。初めての子どもたちばかりで、ロディに乗りたくて飛び回りたくて仕方ない様子でした。思いっきり体を動かしたいのはどこの子どもも共通なのですね。 子どもたちのリクエストに応えて、指定された色のロディの取りに走ったり、みんなで輪になってジャンプしたりした後にロディヨガをスタート。

南相馬市立鹿島幼稚園

子どもたちはロディに乗りながら手を伸ばしたり体をひねったりとバランスをとることが難しい様子。今回はプログラムが短かったこともあり、案の定、子どもたちも物足りなそうな表情でした。それでも汗をかきながら、「楽しかったー!」「次はいつやるの?」と次の開催を待ち望む声を聞くことができました。

2013年6月4日(火)大槻中央幼稚園(郡山市)

参加者:園児93名

年長3クラスを対象に、子供向けのロディヨガのプログラムを園の体育館で実施しました。
初めてのロディに興奮した様子で、走り回り、興味津々といった表情でロディに触れていました。

大槻中央幼稚園大槻中央幼稚園

後半からは先生のお話をよく聞き、ロディを使ったジャンプやヨガのポーズにチャレンジしました。
ロディを使って行うジャンプはいつものジャンプと違い難しく、
思うようにできず何度もチャレンジする姿が印象的でした。
汗をたくさんかくほど体を動かし、とても楽しそうでした。

大槻中央幼稚園

参加した園児からは「ロディに乗れて嬉しかった!」という声や、教員の方からは
「震災の影響で外遊びが制限されていたこともあり、バランスが上手に取れない子どもが多いなか、
体幹を鍛える運動ができる機会が持てとてもよかった」という感想をいただきました。

2013年6月7日(金)南相馬市千倉体育館

参加者:園児109名

鹿島幼稚園の第2回目は保護者を交えての大人数での開催になりました。会場も幼稚園の隣にある千倉体育館にて実施しました。

南相馬市千倉体育館南相馬市千倉体育館

プログラムは2グループに分けてロディヨガ30分、ハグモミ30分とし、30分後に交代して2プログラム行いました。200名を超える人数での実施はロディヨガの先生方も初とのこと。
テーマは親子のコミュニケーション。ハグモミは家に帰っても親子で行えるようなプログラムを中心に実施しました。お父さんお母さんの背中を、子どもの体を慈しみながら撫で合って、改めて家族の温もりを味わっているようでした。参加者の顔も楽しそうというよりもリラックスして穏やかな表情ばかり。日頃の緊張から解き放たれたひと時になりました。

南相馬市千倉体育館

ロディヨガは数に限りがあることもあり、親子交代して使う、もしくは一緒に使ってのプログラムを行いました。甘える子もいれば照れながら参加している子もいたり。ハグモミとは対照的にこちらのプログラムでは楽しそうな笑い声や歓声が絶えない時間となりました。
日頃抱えている不安やストレスなどを家族のコミュニケーションで少しでも軽減してもらえたらなと思っています。

2013年6月28日(金)ひかりの子保育園(福島市)

参加者:園児45名

福島市内の保育園で初めて開催を実現することができました。
今回訪ねたのは、市内の住宅街にある「ひかりの子保育園」。
園舎がとてもかわいらしく、全体が柔らかな木の温もりに溢れていました。
お部屋にぐるりと囲まれた、園の中央に位置する広場でレッスンの始まりです。

今回は、3〜6歳の3クラスの園児と楽しい時間を過ごしました。
ヨチヨチ歩きの子どもたちがロディにまたがって、一生懸命レッスンに励んでくれました。
途中、楽しさがヒートアップして、興奮ぎみの姿もチラホラ。
年長さんのクラスはさすがの集中力で、ポーズを次々と決めたりと、
それぞれの年代の個性を垣間みることもできました。

ひかりの子保育園

初めてのレッスンとあって、少し緊張ぎみな様子でしたが、
子どもたちがコツをつかむのはあっという間です。
ぴょんぴょん弾んでリズミカルに動き出し、最後は額に汗を滲ませていました。

ひかりの子保育園

園では現在、食事面や生活環境の整備など様々な角度で、
放射線から子どもたちを守る取組みが行われているそうです。
一見普通を取り戻しつつある暮らしも、目に見えない不安との狭間にあります。
園庭は除染も終え、外での活動時間も増やしつつあるそうですが、
先生方、親御さんの試行錯誤の日々は続きます。
私たちのMeets 福しまの活動によって、子どもたちの健康維持と
親御さんが少しでも不安から解放される瞬間を提供していきたいと思います。

2013年7月3日(水)大槻中央幼稚園(郡山市)

参加者:園児94名

年長3クラスを対象に、子供向けのロディヨガのプログラムを
前回と同じ園の体育館で実施しました。
2回目ということで慣れた様子で、元気にスタートすることができました。
乗りたい色のロディをお友達に取られてしまい泣いてしまう・・・ということもありましたが、
ロディをお友達と途中で交換するということでお互い納得し、譲り合うことができました。

大槻中央幼稚園大槻中央幼稚園

また、プログラムの掛け声を覚えていたり、ポーズを覚えていたり、
とても楽しみにしていた様子が伺えました。
前回よりも上手に乗れるようになり、とてものびのびと楽しんでいる姿が印象的でした。

大槻中央幼稚園

園児からは「木のポーズが上手にできるように練習してきた!」という
嬉しい報告をもらい、教員の方からは「子どもたちが思い切り体を動かせているようでうれしい」
という感想をいただきました。

2013年7月13日(土)
キッズパーク / 福島スーパースポーツゼビオ福島矢野目店内(福島市)

参加者:30名

福島市にある「キッズパーク」におじゃまし、楽しい時間を過ごしました。
震災後に設立されたこちらのパークは、
“子ども達と家族が一緒に安心して遊べる場所を”と、
地元のスポーツ用品店が、店舗の一部を改装し、室内遊戯場として誕生させたものです。
自由に動ける体育館のようなフラットスペースを有する屋内広場は、
県内でも珍しく、現在福島の子ども達にとって大変貴重な場所となっています。

天窓からは明るい日差しが入り込む、土曜日の昼下がり。
「ロディヨガとハグモミ、始まるよぉ〜!」の合図でスタート。
初めての開催にも関わらず、親子30名が、元気に参加してくれました。

福島スーパースポーツゼビオ福島矢野目店内福島スーパースポーツゼビオ福島矢野目店内

始めに行われた『ロディ取りゲーム』。
一列に並び、先生のかけ声にあわせて、ハイハイやカエルぴょんぴょんで
ロディを取りに行くものですが、この時点で既に子ども達は汗だくに。
普段使わない筋肉を、伸ばしたり、緩めたり。
さらに、ボディバランスを鍛える運動を続けて行きます。
お父さん、お母さんも一緒に、ロディを使ったヨガを楽しんでくれた様子でした。

めいっぱい体を動かした後は、ハグモミにトライ。
呼吸を合わせて、歌に合わせたりしながら、親子でもみ合いっこをします。

福島スーパースポーツゼビオ福島矢野目店内福島スーパースポーツゼビオ福島矢野目店内

小さな男の子が、最初から最後まで丁寧にマッサージをしていた姿が印象的でした。
決して強い力でなくても、優しく、子どもの小さな手に触れられるだけで、
幸せな気持ちになるから本当に不思議なものです。
「大好き」とか「心地いい」という気持ちを通じ合わせる、そんな穏やかな時間を過ごしました。
お家に帰ってから、普段の生活の中で、そんな事をふと思い出して、
毎日を楽しく暮らすきっかけになればと思っています。

2013年7月17日(水)ひかりの子保育園(福島市)

参加者:園児45名

2回目となる今回は、朝園に向かうと、キッズ達が元気にお出迎えしてくれました。
顔を覚えてくれたお友達も居たようで「あっ!ロディの人だ〜」と、
嬉しそうな様子に、始まる前から私たちもウキウキした気持ちになりました。

待ちきれない女の子が駆け寄って来て、膨らます前のしぼんだロディを見ながら
「どうしたの?かわいそうだね」と、心配そうに眺めています。
時間になると、一列に並んだ子ども達が広場に登場。
「ナマステ」の挨拶を終えると、レッスンスタートです。

ひかりの子保育園ひかりの子保育園

足と手の力を鍛えるカエルぴょんぴょんも、
前回より上手にできるお友達が多くなっていたように思います。
特に今回はいちばん小さなクラスの子ども達が、最後まで集中を切らさずに、
一生懸命体を動かし、楽しんでくれたようです。

ひかりの子保育園

さらに、こんなエピソードも。
レッスンの途中、女の子がシクシクと泣き出す場面がありました。
理由を聞けば「ピンクのロディに乗りたかった」とのこと。
各色数体しかないロディは、場合によって、全員が好きな色に乗れない事もあります。
そこで「後で交換してくれる子はいるかな?」という先生の提案に、
なんとピンクに乗るほとんどの子が手をあげてくれると言う、うれしい出来事。

この他にも短い時間の中で、様々なプチ事件や物語が生まれます。
子ども達の想いと向き合いながら、心通わす時を一緒に作り上げていけたらと思います。